こんにちは。
機長のTenです。
これから航空大学校の受験を考えている皆さん、
勉強進んでいますか?
今回は
私の航空大学校受験体験を振り返ることで、
これから受験を控える皆さんに
少しでもイメージを持ってもらえたらなと思います。
最初に断っておくと、
航空大の受験の流れ自体は変わっていませんが、
私が受験したのは10年以上前になります。
最新の情報ではありませんので、
あくまでイメージをつかむために読んでみてください。
航空大受験
まず始めに簡単な自己紹介をさせてください。
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/job_pilot_man-2.png)
私立理系大学卒業
航空大学校(常にA class)
青・赤両者からフライトオブザーブ獲得
航空大学校卒業
大手航空会社就職
経営難により国内他社へ2度転職
現在Boeing機機長
航空大入学から常にA class(上位3割以内)を維持し、
一度も追加訓練・審査Failすること無し
で卒業まで進みました。
もちろん自慢なわけではありませんが、
努力の方向は間違っていなかった
ということは言えるのかなと思います。
航空大受験を目指し始める
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/2020-06-12-2.jpg)
私が航空大を目指し始めたのは
大学3年の冬前です。
それまでは航空・宇宙に興味があったので、
エンジニアとして携わりたいな
とは思っていました。
しかし具体的にどの職に就きたい
というのはありませんでした。
そんな時に大学の友人が放った言葉に刺激を受けます。
![友人](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/pistol_pose_man-150x150.png)
航空大を目指す!
パイロットになりたい!!
![Ten](https://ten21pilot.com/wp-content/themes/cocoon/images/man.png)
へぇ、、パイロットって目指せる職業なんだ!
ここから一気に興味を持つようになりました。
パイロットになる方法は大きく航空大か自社養成か。
まもなく就職活動の時期でしたので、
その2つを並行して進めることにしました。
それぞれの方法については以下の記事をどうぞ!
自社養成パイロット
航空大学校
航空大1次試験【学科試験】
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/2198646_s.jpg)
まずは情報収集からスタートしました。
やらないといけないことは、
- 学科試験対策
- 航空身体検査
自社養成を受けるにも
航空大を受けるにも、
この2つは必須。
この時点で試験日6か月前くらい。
自社養成は
特に筆記試験は無い(SPIみたいなのはあったけど)ので
航空大の過去問から調べ始めました。
航空大の過去問はこちら
航空大の筆記試験は
英語と総合問題ということで、
文理両方の科目に加えて
時事問題なども出題されます。
理系でかつ塾講師のアルバイトをしていたので、
理系科目はそこそこOKでした。
英語を中心に数学や物理を復習していくスタイル。
一日6時間くらいは勉強時間に割きました。
6時間×180日=約1000時間
当時研究室の課題も進めないといけなかったですし、
就職活動も並行して行っていましたので、
結構ハードだった記憶があります。
私としては筆記試験さえ通れば
あとは合格間違いなし!
と思い込んでいました(随分と楽観的だな、、)ので、
一次試験突破に全集中力を注ぎました。
結果としては、(解答を確認していないのであくまで手応えですが)
英語 4割くらい…
総合 9割くらい
こんな感じでした。
無事合格!
この時点でもう航空大に入学した気分でした。笑
ちなみに入学後に
英語教官に入試の平均点を聞いたら、
私の時は3割くらいだったそうです。
本当かどうかわかりませんが。
航空大2次試験【身体検査】
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/1446135_s.jpg)
一次試験を突破したあなたは、
次に2次試験の航空身体検査を
受けることになります。
この航空身体検査、
一次試験を受ける以前に受検しておくことを
強くオススメします。
どんなに勉強頑張っても、
身体検査を通らなければ無意味
になってしまうからです。
航空身体検査は科目も多いので、
予め受けておくことで慣れる
という意味もあります。
航空身体検査を受検できる病院はこちら
個人で身体検査を受ける費用は2~3万円です。
少し高いですが、
これはケチるところではありません。
大事なことなので繰り返しますが、
ここで適性がないと分かれば
これ以上頑張っても
時間を浪費することになります。
また改善が必要なのであれば、
早く受検して対策をとることも
可能かもしれません。
パイロットを目指す方は
是非早めに受けてみましょう。
自信をもって2次試験に臨めますよ!
ちなみに私は航空身体検査に対して
特別な対策は取りませんでした。
お酒を控えて、
野菜を良く取り、
適度な運動を続けたくらいです。
親御さんと暮らしている方は
食事を作ってもらう際に
協力して頂けたら助かりますね。
航空大3次試験【グループディスカッションと飛行適性検査】
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/821308_s.jpg)
さあ2次試験を突破したあなたは
いよいよ最後の試験です。
試験会場も航空大学校の本校である
宮崎での受験です。
飛行機に乗って初めて宮崎に降り立ちましたが、
滑走路27の進行方向右側に
航空大学校と書かれたハンガーが見えてきます。
![Ten](https://ten21pilot.com/wp-content/themes/cocoon/images/man.png)
あぁ、あそこで
パイロットになるための訓練を行うんだなぁ。
と思いを馳せながら
この日は前泊です。
試験の開始時間的に
前泊が必須だと思います。
万が一間に合うとしても
前泊を強烈に勧めます。
何かの間違いで試験会場に間に合いませんでした
なんてことの無いよう、
ここもケチらずに前泊一択です。
宮崎は交通の便が最強に悪いです。
2020年現在でも
年に数回宮崎に行っているTenが言うのですから
間違いありません!
(宮崎県民の方ごめんなさいね。大好きよ宮崎は。)
電車やバスに期待するのは禁物です。
タクシー一択!!
ここもケチるな!笑
ホテルの人に言って
配車予約しておきましょう!
宮崎繁華街、
一番街辺りのホテルに泊まれば、
タクシーで15~20分です。
Tenはホテルマリックスラグーンに泊まりました。
理由はサウナがあったから!それだけ!笑
街中に泊まれば食事に困ることもないしお勧めです。
(宮崎の地鶏のもも焼きはおいしいぞ~!飲み過ぎ注意!)
さて肝心の試験内容ですが、
- FTD(Flight Training Device)での適性検査
- グループディスカッション
この2つです。
私が受験したときは、
- 計器を見ながら上昇・降下
- 計器を見て360度水平旋回しつつ簡単な計算
上昇・降下はやることといったら
操縦桿を引く・押すくらい。
これでもかっていうくらい
ゆっくりと操作することがポイントです!
水平旋回も落ち着いてやることがポイント。
少し慣れが必要だと思うので、
イメトレしてから望むと良いですよ!
私の場合は当時GEOで売っていた
“パイロットになろう”
というプレステのソフトで
飛行機を旋回させながら
計算の問題練習してました。
同期の中には
結構なお金を払って
simulatorで練習してきたという人もいて
驚いた記憶があります。
個人的には必要ないかなぁ。。。笑
- 4人1組でディスカッション
- 1人ずつリーダーになり、テーマ×4つを議論
- 1つのテーマ7分くらいの時間設定
私の時は4人1組で行いました。
1人ずつリーダーになり、
テーマ×4つを皆で議論します。
1つのテーマにつき
7分くらいの時間設定があったと思います。
就活したことある人なら
得意かもしれませんね。
良くあるやつです。
時間内に全員の意見を収集・発言させて
チームで1つの結論へ持っていきます。
時間配分がとても大事。
私が受験していた時も、
話し始めたら時間忘れて延々と話してしまう人もいました。
やんわり話を中断したり
上手に話せない人から意見を引き出したり
とコミュニケーション力を試されます。
でもこれってフライトそのものなのですよ。
時間は決まっているけど、
Decisionしないといけませんからね!
結果発表
航空大学校から送られてくる茶色の封筒。
![](https://ten21pilot.com/wp-content/uploads/2020/07/2020-07-30-3.jpg)
毎回の試験結果が入っていて開封するのはとても緊張した思い出があります。
無事合格を頂き入学。
並行して進めていた就職活動。
内定先には事情を説明し
辞退させていただきました。
こうして
永遠に終わることの無いと感じる2年間を過ごす
ことになるのです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
受験から合格までのイメージはつかめましたでしょうか?
入学後は忙しくなるので、
やりたいことがある人は入学前の期間に
いろいろやっておくことをオススメします。
パイロットになりたいと思ってから
受験開始まで約8か月。
航空大入学までは1年9か月でした。
準備期間は人によると思いますが、
これくらいの期間があれば対策はとれると思います。
皆さんのチャレンジが実を結ぶことを願っています!
パイロットになるための方法【航空大学校】も
是非読んで見てくださいね!
コメント
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